こんにちは、美馬です!
第164回直木賞の選考会が行われれ、初ノミネートで西條奈加さんが受賞されました。
受賞作品は『心淋し川』です。
ちなみに、「こころさびしがわ」ではなく「うらさびしがわ」と読みます!
西條奈加さんは、初ノミネートで初受賞という快挙をなしとげました!
おめでとうございます!!
今回の記事では、『心淋し川』の
- あらすじとネタバレ
- 感想と書評
- 西條奈加のプロフィール
など、あなたが気になる情報について書いていきますね。
ぜひ、ゆっくりとごらんくださいね!
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心淋し川のあらすじ
江戸の片隅にある場末の地である心町(うらまち)に流れる薄汚いどぶ川、心淋し川のそばに建つ荒れ果てた長屋に住む住人達を描いた連作短編集です。
- 心淋し川(うらさびしがわ)
- 閨仏(ねやぼとけ)
- はじめましょ
- 冬虫夏草(とうちゅうかそう)
- 明けぬ里
- 灰の男
1話完結で各話は一見関係の無いように見えますが、最終話「灰の男」を読むことでなるほどそういうことか!と腑に落ちます。
それでは、各話のあらすじを見ていきましょう!
心淋し川(うらさびしがわ)のあらすじ
主な登場人物は
- 酒に溺れ定職につけない父
- 一日中愚痴ばかり言っている母
- 働かない父の代わりに針仕事で生計を立て家族を支えるちほ
- 色街の仕立て屋で絵師職人の男
そんなちほが、色街の仕立て屋で絵師職人の男と恋に落ちた。ちほはこんな町には心底うんざりしていて男と結婚して「あたしはここを出たら、二度と戻りたくなぞない。」と思っていた。結婚をなかなか切り出さない彼にイライラしていたちほの元に、酒浸りの父が彼に殴りかかったという知らせをうけて…!
閨仏(ねやぼとけ)のあらすじ
主な登場人物は
- 青物卸の大隅屋六兵衛
- 六兵衛と同居する妾おりき
- 長屋にすむ3人の妾
青物卸の老商人大隅屋六兵衛は、長屋に妾を四人も囲っていた。その一人、六兵衛と一軒家で同居していたおりきは、六兵衛が持ち込んだ張形をながめているうち、悪戯心から小刀で仏像を彫りだした。そのうち、本物の仏師に《あんたの仏には、ちゃんと心がある》とほめられて…
はじめましょのあらすじ
主な登場人物は
- 飯屋を営む与吾蔵
- 与吾蔵の昔の恋人
- 唄を歌う少女
与吾蔵は、腕はいいのに不器用な性格が災いして料亭を飛び出し先代主人の後を継いで裏長屋で飯屋を営む。仕入れ帰りに立ち寄る根津権現で、偶然小さな唄声を聞く。その唄声はかつて、荒れた日々を過ごしていた与吾蔵が手酷く捨ててしまった女がよく口にしていた、珍しい唄だった。唄声の主は小さな女の子供。思わず声をかけた与吾蔵だったが…。
冬虫夏草(とうちゅうかそう)のあらすじ
主な登場人物
- 息子への愛情に執着する毒親お吉
- 足の不自由な息子
以前は、日本橋の薬屋の女将として店を切り盛りしていたお吉。周りの人があきれるほどに足の不自由な息子への愛情に執着し、住んでいた家も失い、社会からも孤立していく…。
明けぬ里のあらすじ
主な登場人物
- 昔遊郭で働いていた元遊女のよう
- 遊女の先輩で格上だった明里
同じ遊廓に身を置いたふたりの女性の運命の分岐を描いた物語。人気遊女だった明里に対してようが嫉妬して…。
灰の男のあらすじ
主な登場人物
- 全編を通して登場していた差配の茂十
- 物乞いの楡爺(にれじい)
心町で差配(大家)をしている茂十は、世話焼きで気立てがよく住民たちに慕われていた。しかし、心の奥には人には言えない深い闇をかかえている。毎日根津権現の楡の木で物乞いをしている楡爺にも気さくに声をかける茂十であったが…。
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心淋し川のネタバレと感想
ネタバレがありますのでまだ本書読んでいない方は、これより先は読まないでくださいね!
本編を通して登場している差配の茂十は、もともとは町奉行所の同心でした。
実は、彼は息子を殺されたという暗い過去を背負っています。
そして、その犯人と思える人物に心町で遭遇して12年もの間傍で見張り続けていたのです。
いつでも仇討ちをしようと思えばできたはずです。しかし、茂十は敵を討つでもなく、赦すでもなく「彼」を見続けた。
そんな茂十の葛藤に私も心が動かされました。
人間は一人では生きていけない。他人とのつながりが大切なのだと感じました。
ぜひ、あなたも読んでみて下さいね。
心淋し川の書評
西條さんらしい江戸話。心町に集まるそれぞれの事情を抱えた人々。思わず、微笑んでしまう風景もあれば、自分の心の奥底にあるさもしい気持ちを見透かされているような場面もある。貧しさから抜け出すことは難しいけど、人間はたくましいと少し自信がもてる結末でよかった。
引用:読書メーターhttps://bookmeter.com/books/16356035
各話、さりげないどんでん返しを絡ませつつ、登場人物達の生き様が描かれており、最後は、各話主人公を見守る差配の過去の出来事から、そこに暮らす理由と謎の爺さんの正体が露わになる。 過去と現在に苦しみながらも、明日と向き合う人々の営みが美しく思えた。
引用:読書メーターhttps://bookmeter.com/books/16356035
すこし、重たく感じる内容ですがそれでも希望を失わない人々の姿に救われる思いがするという書評が目立ちました。
西條奈加さんのプロフィール
- 名前 西條奈加(さいじょう なか)
- 生年月日 1964年11月9日 (56歳)
- 出身地 北海道中川郡池田町
- 最終学歴 東京英語専門学校卒業
- デビュー作 『金春屋ゴメス』(2005年)
西條奈加さんへのSNSの反応
第164回直木三十五賞は、西條奈加さんの『心淋し川』に決定しました。西條さん、おめでとうございます!#直木賞
— 日本文学振興会 (@shinko_kai) January 20, 2021
おめでとうございます。
連続で北海道出身作家が、直木賞に。#馳星周 と #西條奈加 多分同じ歳。#芥川賞 と #直木賞 受賞作決まる#Yahooニュースhttps://t.co/sJVOYAv9ri— ペネロペ・ピクルス (@upupdown3) January 20, 2021
SNSのタイムラインでは、西條奈加さんおめでとう!のメッセージがずらりと流れています!地元北海道の方も喜んでいますね!!
まとめ
今回の記事では、第164回直木賞を受賞された西條奈加さんの心淋し川のあらすじやネタバレと感想をお伝えしました。
西條奈加さん、おめでとうございます!!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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